美しき微笑みのあの人に恋をした。
「じゃあ、決定だね。」

「はい。」

決めたのは、ゲームっぽい、わりと写実的なイラスト。
プロかな?って思うほどうまいけど、1枚30000円もする。
でも、KRさんは金額については何も言わないから、大丈夫だってことだよね。



「後のやりとりは僕がするから。
選んでくれてありがとうね。」

「いえ、決まって良かったです。」

名残惜しいけど、また向かいの席に戻る。
KRさんは早速、取り引きを始めたみたい。
シーンや背景、それにタイトル等の希望を聞いてもらえるらしい。
真剣に画面を見ながら、キーを叩くKRさんもカッコイイな。



小説を書く時も、こんな感じなのかな?
そういえば、KRさん、けっこう男性的な大きな手をしてる。
さっき、間近で見て、ちょっとドキッとしちゃったよ。
それに、なんか良い香りがした。
香水かな?それともシャンプーかな?
ニートって、どっちかというとあんまり清潔な感じはしなかったけど、KRさんは大丈夫みたい。
本当に、ニートってことをのぞいたら、良いとこばかりなのに、残念だな。
いや、違う…KRさんは、小説家を目指してるから働けないだけ。



(でも……)



もしも、私とKRさんが付き合うようなことになったら、周りに反対されるだろうなぁ。
理由があるとはいえ、現実にはニートなわけだから。
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