美しき微笑みのあの人に恋をした。
そりゃそうだよ。
綺麗な表紙が描ける人なんて、そんなにはいない。



「表紙を描いてくれる人がいるんです。お金はかかりますが…
サイトも聞いてきました。」

「そうなんだ。でも、どんな絵柄が良いのかよくわからないけど…あ、君が良さそうなのを選んでよ。」

KRさんは、手招きする。
えっ?隣に座れってこと?
おずおずと私は隣の席に座った。
距離が近くて、なんか照れるよ。
KRさんは、特に気にしてる様子もなくパソコンを立ち上げる。



「このサイトだね?」

「は、はい、そうだと思います。」

近いよ、近い!
KRさんと大接近で、緊張して来たよ。
緊張を紛らすために、私はパソコンの画面を凝視する。



「あ、こ、この人なんかどうですか?
すごく上手いですよ!」

「そっか、こういう絵柄が良いんだね。」

わっ!1枚25000円だって。
これはさすがに高いかな?



「じゃあ、この人に…」

「あ!もうちょっと見てみましょう!」

この幸せな時間を長引かせるためにも、私はサイトを見続けた。
だけど、見れば見る程迷ってしまう。
私のチョイスが間違ってたら、読者が増えない可能性だってあるんだから。
そんなことを思ったら、ますます迷いは大きくなる。
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