王女の選択
「カーラ殿にどうするのか尋ねた時、それはできないとはっきりおっしゃられていました。私が毒の入った小瓶を準備しルドルフ殿に手渡し、それをカーラ殿は受け取ったのです。しかし、その小瓶に毒は入っておりませんでした」
初めて王からの命令に背いたのだとジルベールは口にしたが、そこには後悔の色は全くなかった。
「カーラ殿はおっしゃっていました。我々は正しいことをしなければならないと」
しかし、何十年もの間ルドルフに仕えていたジルベールですら、こんなことになるとは想像すらできなかったのだろう。顔を強張らせ、苦悩の表情が彼を覆っていた。
「カーラ殿はルドルフ殿を守るか、ジェラルド殿を守るか苦悩されておりました。あの行動がカーラ殿の出した答えだったのでしょう」
静寂が重くのしかかってくる。
耐えきれないとでも言うように、無言で立ち上がったジェラルドは階段を上っていった。
その瞳から一滴の涙が零れ落ちたのを、ヴィクトーは見逃さなかった。
初めて王からの命令に背いたのだとジルベールは口にしたが、そこには後悔の色は全くなかった。
「カーラ殿はおっしゃっていました。我々は正しいことをしなければならないと」
しかし、何十年もの間ルドルフに仕えていたジルベールですら、こんなことになるとは想像すらできなかったのだろう。顔を強張らせ、苦悩の表情が彼を覆っていた。
「カーラ殿はルドルフ殿を守るか、ジェラルド殿を守るか苦悩されておりました。あの行動がカーラ殿の出した答えだったのでしょう」
静寂が重くのしかかってくる。
耐えきれないとでも言うように、無言で立ち上がったジェラルドは階段を上っていった。
その瞳から一滴の涙が零れ落ちたのを、ヴィクトーは見逃さなかった。