終わり良ければ、せふれ良し。
第1章
『え?!?!何それ?!そこまで話進んでたの?!その子、どんだけフッ軽なん』
『新手のパラサイトって。通帳とかクレジットカードは持ち歩いときなよ』
「めっちゃ良い子やから。リリーはそんなことしない子やから」
『引っ越しいつ?手伝うよ〜』
リリーと刺身の嵐のように終わった初アポの数日後、今日もオンラインでお酒を飲みながら、仲良く会話する晋太郎と愉快な仲間たち。
時計の針が午前2時を回る深夜、翌日全員が休みの日を狙い、夜な夜な酒とつまみとゲームのコントローラーを片手に会話が弾む。
「・・・ごめんやけど来てほしくない。桔平だけ」
『え、なんでーよ』
「桔平公務員やし、リリーが桔平のドタイプな子やし、会ったらシェアハウス戻せって絶対言ってくるもん」
『馬鹿め。公務員は否定せんし、ドタイプなのも期待するけど、お前が公務員じゃないから仕方ないやん、諦めるか転職しな』
ちなみに。
晋太郎はシェアハウスのことは3人に話していたが、セフレになっていることは伏せていた。
「・・・転職しようかな・・・」
『まじかーー!!ごめんってーー!!嘘だよ、俺は転勤でやむを得ずそこ出たんよ。しかも俺、遠距離向かんし』
『遠距離て。京都駅から大阪駅くらいの距離やんか』
『遠いんよ、それが。浮気した元カノが言ってたんやしそうなんよ』
「元カノもう出てこなくていいよ。うるさい」
桔平(きっぺい)は高校教師をしている。
転勤の兼ね合いで、ルームシェアしていた場所から通うより、学校の周辺にある借家に住んだ方が断然近く、担当する部活動の朝練にも間に合うことに気づき、仕方なく転居していった。
体育会系で、上半身のガタイが良く、下半身は華奢で、足が長いからよく見えるタイプの男。
女子高生にモテるらしく、告白されたり、バレンタインのチョコをもらったり、プチ青春を味わっているらしいが「可愛いが年齢がタイプじゃない」と聞いてもないのに晋太郎たちに話してくるウザいところがある。
とは言え、桔平と晋太郎はアプリなんかしなくてもモテるのだが、仲の良い友人の「風間」の為にしていた。
『16日やったら、俺空いてるから手伝いに行けるよ〜』
友人その2、風間(かざま)は不動産で働く、優しく、男からは人気もので好かれるが中学生の頃から女子には極度の人見知りが発動し、挙動不審になってしまうところがある。
社会人になってから桔平の勧めで会った女性に緊張のあまり、不自然すぎて通報されてしまう過去を持つ。
「ありがとう。助かるよ。16日リリーも空いてるか聞いてみる」
『おーーい、晋太郎ちゃん、風間ちゃん。俺抜きで話進めないで。僕ちんも行きますよーーっと!』
『ごめんやけど、俺は行かれんかな』
友人その3、(はるか)は妻子持ちの男。仕事は介護士。
妻子がいると何かと出かけられない事があるが、ここの夫婦は意外とどちらも遊ぶことには抜かりない。
子育てを押し付ける訳でもなく、お互いに助け合い、育児家事仕事を両立し、共働きで暮らしている。
しかし、ダメな日はダメである。
そんな高校時代から続く仲良し4人組でやっている晋太郎たちは、私生活は緩く、のほほんと暮らしていた。
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