こんなのアイ?
愛実は俺に両手を差し出し
「…悠衣っ…手…」
と俺の手を求める。意図的でなくとも彼女の胸が寄せられ美しい椀型が歪みしゃぶりつきたくなるが目だけで楽しみ、濡れていない方の手を愛実に預けると彼女はそれを両手でぎゅっと握り同時にぎゅっと目を閉じた。俺の手と指だけを感じる従順な様子を見て無茶苦茶にしたいという気も沸き起こる。
風呂に一緒に入るときのはっきりとした拒否からの劣勢になった時の表情…そしてじゃんけんを名案とばかりに言い出し負けた時の表情…そして今俺の手を握りしめ目を閉じながらも色香を纏う表情…振り回されそうだな。指だけに集中しないといけないのは俺の方だと笑いが漏れた。
愛実のイイところと思われる方へ、指の腹をゆっくりと向けた。そしてそっと抜き差しする…あくまでもゆっくりそっと…愛実をサポートするだけ…自分で動け、イイところを思い出せと思いながら彼女の僅かな表情の変化も見逃さぬよう凝視する…ゆぃ…愛実に吐息で呼ばれたと思うと彼女の腰は小さく回るように動き始め、彼女はゆっくり左膝を立てた…ゆぃ…っ…また吐息で呼ばれ昂りが一段と増す。互いに少しずつ彼女のイイところへじわじわと近づく…っゆぃ…ああここか。愛実の吐息の量と顎の角度、そして表情が僅かに変わった。俺が思っていたよりほんの少し入り口寄りだな…
「ここだな…」
ゆいっ…ぁん…こんなに名前を呼んでくれるのか…
「愛実…愛実…溢れてる」
「悠衣……悠衣にっ…触れて欲しいっ…」
降参だ、愛実…上から見下ろすのは止めだ。
「愛実…一緒に熱く溶けようか?」