こんなのアイ?






「でも…」
「愛実‘でも’じゃない。悠衣に感謝しつつ甘えるところだ」

 克実の言葉に悠衣が

「わかってるじゃないか、克実」

 と笑いグラスをコツンと合わせる。克実はそれに応えながら

「愛実は頑張り過ぎるんだ、いつも。悪く言えば手の抜きかた、甘えかたが下手くそ」
「下手くそって…」
「下手くそだから下手くそ。悠衣の言う通りにしろよ、愛実」

 そしてクスクス笑う。悠衣も小さく肩を揺らしている。

「…何?」
「「頬」」

 と、声を揃えた二人は私の左右の頬に同時に手を伸ばしそっと撫でた。

「…だから何?」
「「可愛い」」

 私が無意識に頬を膨らませていたらしい。私が不満がある時以外にも考え事をしている時に僅かに膨らませていると二人で楽しそうに笑っている。二人には、もうどうにもかなわない。

「悠衣、克実。いつもありがとう。これからもよろしくね」



[本編完結]


ここまでご覧頂いた読者様に感謝致します。
近日中にファン様へafter storyをお届け致します♡
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