神殺しのクロノスタシスⅣ
第二ラウンド。
「じゃあ、もっと分かりやすいものの方が良いかな」
そう言って、黄色小人が令月の前に出したのは。
「うわっ…!」
俺も、思わず声を出してしまうほどの、
…札束。
リアルマネーが、山のように積み上がっていた。
これはエグい。
子供相手に、こんな現金見せちゃ駄目だろ。
令月はぽやんとして、自分の目の前に積み上げられた万札タワーを眺め。
「…これがどうしたの?」
「見ての通り、お金だよ。たくさんあるよ」
「たくさんあるね。これをどうするの?」
「どうしても良いんだよ。何に使っても良いんだ。これだけあったら、何でも買えるよ」
「…ふーん…」
あまりに金額が大き過ぎて、むしろ実感が持てないらしい令月。
まぁ、元々こいつら元暗殺者達は、金に対する執着がないからな。
金をもらって、どうやって使って…みたいな経験がないから。
万札を見ても、ただの紙切れにしか見えなくて、それ以上の想像が出来ない。
この紙切れが、何かしらの物に変わるという実感が無いのだ。
だからむしろ、さっきまでの現物支給の方が、実感を持てるのだろう。と思う。
しかし、小人はそんな令月とすぐりの事情を知らないので。
「あ、君にはこれね」
ポイッ、と放り投げるように。
すぐりの前に、百円玉を一枚、放り投げた。
しかも、ちょっと錆びた百円玉を。
狙ってやってんのか?
「さぁ、どう?嫉妬する?嫉妬するでしょ?」
「百円玉か…。これ結構楽しいよねー。駄菓子屋行ってさぁ、百円縛りでどれを買うか、みたいな」
あぁ、性格出る奴な。
ガッツリ百円のお菓子を一個買うか、安い駄菓子をたくさん買うか。
シルナだったら、十円のチョコを十個買いそう。
「ちなみに俺は、水飴とラムネと…あとはビスケットかなぁ」
「僕も水飴は選ぶ。あと酢昆布」
話が盛り上がっている元暗殺者組である。
俺は…ガムとスナックかな…。
って、そんな駄菓子屋談義は良いんだよ。
「僕だったら、敢えてお菓子は買わず、百円でくじに挑戦しますね」
ナジュも何言ってんだよ。
当たらないだろくじなんて。ってそういうことはどうでも良いんだって。
「私はやっぱり、チョコが良いな!十円チョコを十個」
やはりそうか。そうなのかシルナ。
俺の予想通りだったな。
って、だからそうじゃなくて。
「じゃあ、もっと分かりやすいものの方が良いかな」
そう言って、黄色小人が令月の前に出したのは。
「うわっ…!」
俺も、思わず声を出してしまうほどの、
…札束。
リアルマネーが、山のように積み上がっていた。
これはエグい。
子供相手に、こんな現金見せちゃ駄目だろ。
令月はぽやんとして、自分の目の前に積み上げられた万札タワーを眺め。
「…これがどうしたの?」
「見ての通り、お金だよ。たくさんあるよ」
「たくさんあるね。これをどうするの?」
「どうしても良いんだよ。何に使っても良いんだ。これだけあったら、何でも買えるよ」
「…ふーん…」
あまりに金額が大き過ぎて、むしろ実感が持てないらしい令月。
まぁ、元々こいつら元暗殺者達は、金に対する執着がないからな。
金をもらって、どうやって使って…みたいな経験がないから。
万札を見ても、ただの紙切れにしか見えなくて、それ以上の想像が出来ない。
この紙切れが、何かしらの物に変わるという実感が無いのだ。
だからむしろ、さっきまでの現物支給の方が、実感を持てるのだろう。と思う。
しかし、小人はそんな令月とすぐりの事情を知らないので。
「あ、君にはこれね」
ポイッ、と放り投げるように。
すぐりの前に、百円玉を一枚、放り投げた。
しかも、ちょっと錆びた百円玉を。
狙ってやってんのか?
「さぁ、どう?嫉妬する?嫉妬するでしょ?」
「百円玉か…。これ結構楽しいよねー。駄菓子屋行ってさぁ、百円縛りでどれを買うか、みたいな」
あぁ、性格出る奴な。
ガッツリ百円のお菓子を一個買うか、安い駄菓子をたくさん買うか。
シルナだったら、十円のチョコを十個買いそう。
「ちなみに俺は、水飴とラムネと…あとはビスケットかなぁ」
「僕も水飴は選ぶ。あと酢昆布」
話が盛り上がっている元暗殺者組である。
俺は…ガムとスナックかな…。
って、そんな駄菓子屋談義は良いんだよ。
「僕だったら、敢えてお菓子は買わず、百円でくじに挑戦しますね」
ナジュも何言ってんだよ。
当たらないだろくじなんて。ってそういうことはどうでも良いんだって。
「私はやっぱり、チョコが良いな!十円チョコを十個」
やはりそうか。そうなのかシルナ。
俺の予想通りだったな。
って、だからそうじゃなくて。