ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
「本来ならば、エリナは甘える子猫として暮らさなければならないが、青弓亭の料理人としての仕事が好きなのだろう?」

「はい、好きです!」

「それならば、余計に子猫の義務を果たさなければならない。すなわち、寂しくなったら甘えて、なにかして欲しいことがあったら甘えて、たくさん遊んで、遊び疲れたら気持ちよく寝るのだ。我慢をしてはならない。泣きたい時は泣くこと、無理に笑って気持ちを押し殺さないこと。それが守れるならば、特別に働く子猫として暮らして良いのだ」

「なるほど、子猫のうちから働くということには、大変な義務が伴っていたんですね!」

 エリナは「知らなかったにゃん」と納得して、これからはきちんと子猫の義務を果たさなくちゃと決心する。

 さすがはスカイヴェン国の第一王子にして王都警備隊長である。威厳と説得力のあることこの上ない。

「子猫が一匹甘えたくらいで支えられなくなる甲斐性なしの大人など、この国にはひとりとしていない。もちろん、俺がエリナの一番の保護者であることは変わらないし、俺を押し退けて他の者がエリナの保護者を名乗ることは許さん。しかし、エリナが他の大人に甘えることは許そう」

「ええと……ルディさん、ありがとうございます?」

 さすがのエリナも『あれ?』と思って、首を傾げながら返事をする。

「うむ」

 狼隊長は鷹揚に頷いた。
 新たな義務を知らされたエリナの涙もぴたりと止まっていた。

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