ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
 妖精の粉をまとったフェアリナの姿を、誰も見ることはできないし、物音も聞こえない。
 人々の視線を気にして、はじめは恐る恐る屋根から屋根を飛びつたっていたフェアリナは、彼女に気づく者など誰ひとりいないと確認すると、やがてスピードを上げて王宮へと向かった。

 王宮は騎士たちに厳重に警備されているのだが、存在を認識されないフェアリナを見とがめる者はいない。
 彼女は「お邪魔しまーす」と呟きながら、離れた屋根から屋根へと低空飛行で移動する。
 こうして美しい妖精猫は、無事に王宮の屋根に飛び移った。

「ええと、中の音を聴きたい時には風さんにお願いすればいいんだっけ。風よ、わたしにこの建物の囁きを教えて」

 妖精の頼みで、そよ風たちが張りきって、そこかしこから音を集めてきた。フェアリナは両手を耳に当てて、様々な音の中から王族の会話を聞き当てた。

「見つけたにゃ……ああもう、なんで最近にゃんにゃん言っちゃうんだろう」

 口を尖らせたフェアリナは、会話に『黒き魔女の瞳』という単語が含まれている場所を見つけた。迷わずにその部屋へと進んで、やがて会議室の外にある小さなバルコニーに降り立った。

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