ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
「エリナの料理はみんなとっても美味しいのじゃが、このカレーライスは特に美味しいぞ! 牛の尻尾がこんなにも深い味わいを持つとは知らなかった」

「時間をかけてコトコト煮込むと、尻尾のお肉からも骨からもコクのあるお出汁が出てきて、素晴らしい風味のスープになるんです。時間がかかるから青弓亭の定食にはできないけれど、王宮の調理人さんたちに協力してもらって、とびきり美味しいスープが出来あがったんです」

 基本的に、青弓亭ではその日のうちに仕込んでおいて、夜にさっと調理できる定食を出すことにしている。仕込みに何日もかかる高級なレストランではなく、価格が抑えめで誰でも気軽に食べに来れる定食屋として営業しているのだ。

 今回の牛テールカレーは、あらかじめ調理法を料理長のリッケルに詳しく伝えて、煮込むところまで頼んでおいたのである。

 ギルバートの反応を見て安心したエリナは、自分も「いただきます、ありがたき糧を!」とスプーンを握り牛テール肉がたっぷり入ったカレーライスを食べ始めた。

「んにゃん、美味しくできたにゃん」

「うん……これはまさに、獣人好みの味だね……美味しいよ……」

 食べるのに夢中で、いつものようにしゃれた喋り方ができないフランセスも、このカレーが気に入ったようである。
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