ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜４

「お肉のコクと旨味がとっても濃厚だから……カレースパイスに負けてなくて……力強い美味しさになるにゃ……確かに、獣人好みの……んにゃんにゃんにゃんにゃ……」

　ごはんの美味しさに負けて、途中から会話にならないのもご愛嬌である。

　この牛テールカレーは、実はエリナがギルバートのために考案したものである。
　青弓亭の薄切り肉を使ったチャーハンを、歯が弱くなった犬の老婦人が「これなら噛めるわ、お肉が美味しい」と喜んで食べる様子を見たエリナは、老若男女すべての人が美味しく食べられる料理をこの国に広めていきたいと感じた。
　そして、大好きな老狼であるギルバートにも、食べる時に胸に痛みを覚える、ただ柔らかく煮込まれただけの料理ではなく、美味しさを引き出すために料理されたものを食べさせたかった。