ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
 子猫に「めっ」されてしまったミメットが笑いながら「ごめんごめん」とすりこぎを返し、豆腐作りが始まる。
 ルールーはノートを取り出して口を引き結び、ひと言も聞き流さないようにとエリナの説明に集中する。うさぎのジャンも、笑顔のまま口をきかなくなる。頭の中に今日のことをすべて焼き付けて、王家に報告をしなければならないからだ。

「これは一晩水に浸して、柔らかくなった大豆です」

 エリナが水に浸かった大豆を見せると、ガットンは「よく膨らんでるっすね」と一粒摘んで弾力を確かめた。
 スカイヴェン国の大きな町では、たいていが水道が完備している。しかし、水がパイプで引かれているのではない。水が出るのは、各家の蛇口近くに付けられた青い魔石の力なのだ。冷蔵庫や冷凍庫に使われる魔石と違い水の魔石は安価に手に入るため、湧き水が豊富な地域ですら、家の中には手軽に使える魔石水道が付いている。

 そして、その水には不純物が含まれていないので、料理に使うと雑味がなく仕上がるのだ。

「こいつをすり潰せばいいんすね」

 エリナの指示でガットンは大豆をざるにあけた。

「はい。ふやけて柔らかくなってるとはいえ、これを潰すのはかなり力がいる……大変な作業……だと……思うんだけど、あれ?」

< 97 / 234 >

この作品をシェア

pagetop