もふもふ、はじめました。
「今日は、楽しかったですね」
岸くんは私が笑ったのを見てまたにこにこ言ってくれるから、それで笑ったんじゃないんだけど、うんって大きく頷いた。
その時ポツポツ、と雨が降り出す。雷が鳴って、いきなりの大雨だ。
「岸くん、私の家すぐそこだから、走って走って」
「はい!」
土砂降りの中、二人で慌てて走り出す。もう少しで家だったのに、間が悪い。とりあえずマンションの入り口までたどり着いて、屋根のあるところに来た私たちは髪を直しつつ、息を整えた。
「とりあえずタオルと傘、貸すね。部屋まで来てくれる?」
「えっ……でも……」
躊躇する岸くんの腕を掴んで、私はエレベーターに一緒に乗せる。
「大丈夫。何もしないから、安心してね」
ふふっと笑って言った私に岸くんはなんとも言えない赤い顔で頷いた。
「はい、バスタオル。もし良かったら、雨が落ち着くまでお茶でも飲む?」
私が玄関までタオルを持って行くと、岸くんは直立不動のままで頷く。
酔っ払って気持ちが大きくなっている私は、ふわっとタオルを広げて頭から包んで髪を拭いてあげた。もしかして、これってセクハラになるのかな? なんて少し酔いの醒めてきた頭で思いながら。
岸くんは私が笑ったのを見てまたにこにこ言ってくれるから、それで笑ったんじゃないんだけど、うんって大きく頷いた。
その時ポツポツ、と雨が降り出す。雷が鳴って、いきなりの大雨だ。
「岸くん、私の家すぐそこだから、走って走って」
「はい!」
土砂降りの中、二人で慌てて走り出す。もう少しで家だったのに、間が悪い。とりあえずマンションの入り口までたどり着いて、屋根のあるところに来た私たちは髪を直しつつ、息を整えた。
「とりあえずタオルと傘、貸すね。部屋まで来てくれる?」
「えっ……でも……」
躊躇する岸くんの腕を掴んで、私はエレベーターに一緒に乗せる。
「大丈夫。何もしないから、安心してね」
ふふっと笑って言った私に岸くんはなんとも言えない赤い顔で頷いた。
「はい、バスタオル。もし良かったら、雨が落ち着くまでお茶でも飲む?」
私が玄関までタオルを持って行くと、岸くんは直立不動のままで頷く。
酔っ払って気持ちが大きくなっている私は、ふわっとタオルを広げて頭から包んで髪を拭いてあげた。もしかして、これってセクハラになるのかな? なんて少し酔いの醒めてきた頭で思いながら。