もふもふ、はじめました。
「獣人っぽいじゃない。匂いっていうか、フェロモン的なものなんじゃない?」

「フェロモン」

 固まってしまった私に、絵里はうんうんと頷いた。

「どうしてもさ、獣人って野生に近いんじゃない? 匂いって重要だよ。どうしても匂いがダメな人って遺伝子レベルで相性悪いらしいし」

「そんなものなのかな」

「あんまり考え込まないで、一目惚れされたくらいで考えてたら良いんじゃない?」

「岸くん。モテそうなのにね」

「秘書課のお姉様方に、めちゃくちゃ人気あるらしいよ」

 秘書課と言えば、美人揃いで有名だ。でも……。
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