もふもふ、はじめました。
「え……えと、何されてるんですか?」
「……着信拒否の番号を、探している」
「あ、あの……私の番号……ですか?」
言葉を返しつつ、瞬間湯沸かし器に水を入れてセットする。マグカップを用意した私に、11桁の数字を確認すると、吉住課長ははーっと長い溜め息を吐いた。
「……やっと、手に入った。ずっとこれが、欲しかったんだ」
天井を仰ぎながら、思いを込めるようにそう言うので、私はふふっと笑った。
「大げさですよ。普通に聞いてくれたら、良かったのに」
「そうすると、僕は君からの連絡を来るのを待てずに連絡してしまっていただろう? だから、これで良かったんだよ」
じっと私を見つめるから、その視線に恥ずかしくなった。狭いキッチンにお茶を作りに行くと、吉住課長はまたスマートフォンを何やら操作している。
お茶を淹れたマグカップを、そっと彼の前のローテーブルの上に置く。
「何しているんですか?」
「ロック画面の変更だ。あいつにこれ以上何かされたくない」
「……えっと、今まではロックしていなかった、とか?」
「そんな訳ないだろう。何度も目の前で確認していたから。動きを見て、覚えてしまったんだろうな」
それととメッセージアプリの登録も求められたので、早速登録してもらった。
「……着信拒否の番号を、探している」
「あ、あの……私の番号……ですか?」
言葉を返しつつ、瞬間湯沸かし器に水を入れてセットする。マグカップを用意した私に、11桁の数字を確認すると、吉住課長ははーっと長い溜め息を吐いた。
「……やっと、手に入った。ずっとこれが、欲しかったんだ」
天井を仰ぎながら、思いを込めるようにそう言うので、私はふふっと笑った。
「大げさですよ。普通に聞いてくれたら、良かったのに」
「そうすると、僕は君からの連絡を来るのを待てずに連絡してしまっていただろう? だから、これで良かったんだよ」
じっと私を見つめるから、その視線に恥ずかしくなった。狭いキッチンにお茶を作りに行くと、吉住課長はまたスマートフォンを何やら操作している。
お茶を淹れたマグカップを、そっと彼の前のローテーブルの上に置く。
「何しているんですか?」
「ロック画面の変更だ。あいつにこれ以上何かされたくない」
「……えっと、今まではロックしていなかった、とか?」
「そんな訳ないだろう。何度も目の前で確認していたから。動きを見て、覚えてしまったんだろうな」
それととメッセージアプリの登録も求められたので、早速登録してもらった。