腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる

―――そんなわけあるかぁあああああ……!

 私はじたばたと暴れる。

「ちがっ! なんかそれ、違う! 色々腑に落ちないんですけど!」
「そう?」
「そうですよ! 騙してたんでしょ! 私も、リクさんも! ひどい! ひどすぎる! 全然リク先生、思ってた性格と違うんですけど!」
「ハハ、全然抵抗になってないのに、そんなに暴れてかわいいな、ももは」
「そこがかわいいってどうなんでしょうね!」
「泣いてるところも怒ってるところも全部好きだよ」
「うわぁあああん! もうやだぁ!」

(夜の先生は変なことばっかりするし色々手に負えないと思ってたけど……、こっちの先生の方が本音を上回る腹黒さで手に負えないんじゃ……)
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