黒曜の戦場

3.ていうかなんでアナログなの?



普段はサラサラ〜っと読み飛ばしてしまう漫画。

けれど、同じものを何度も何度も角度を変えて描くという、地道かつ終わりの見えない作業を、人によっては何年も何十年も描き続ける人がいる……ということの意味を、間近でほんのちょっとだけ体験していた昨日の私。



一般的なイラストでも、ひとつのものに時間をかけて創る。

それは数分〜数年と、人や作品によって幅広いけれど、ひとつの作品を創り上げるとしても、同じものを何度も何度も描いたりはそこまでしない。

鏡だとか水面だとかガラス面だとか、そういうのはひとつのイラストの中にあっても、同じ人物をコマによって角度や動きを変えて描いていくというのは、忍耐強さがないと出来ない。

一枚絵とはまた、別物なのだ。



せっかくトレース台があったとしても、角度もサイズも違う線は写せない。

サイズだけなら拡大コピーしてから写すことは出来るけれど。



どうしても、ひとつひとつが手描きになる。

アニメにも言えることかもしれない。



それはそれは、地道で体の負担も大きくて、大変な作業なのだ。
















「──黒曜、とは?」

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