黒曜の戦場
「なんでだろう?琥珀と遊びたいから?」
「ご愁傷さま」
「…………え!!?」
「今回ばかりは同情するわ」
なぜ同情されたのか、なんで死んだ魚のような瞳で窓の外の夕焼けを眺めているのか、琥珀にはみっちょんが大人過ぎて、ちょっとまだ何考えてるのかよくわからなかった。
みっちょんには何が見えてるんだろう?
どんな世界が見えているんだろう?
「……まぁ、いおは性格悪いから、咲さんにデートすること話してるかもね」
「性格が悪いと話すの……?」
「焚き付けるっていうか……アンタそれマジで天然なの?そろそろ疑っていい?」
「琥珀はなにを疑われてるの!?みっちょんに見えてることが琥珀には見えなくて怖いよっ」
うるうる、琥珀は困った顔をみっちょんに向けるけれど、みっちょんは首を傾げて言う。
「私がなんで少女漫画読めって言ってんのか、ほんとにわかってる?」
「……琥珀の精神年齢が低いから……?」
迫られた時のキャパオーバーを防ぐため?とか、インド?のバリエーションがない、とか?言ってた気がするなぁ。
ん?インドのバリエーションてなんだろう?(※隠語)
可哀想な瞳で琥珀を見つめて頭をポンポンと優しく叩いてくれるみっちょんに、琥珀も首を傾げる。