黒曜の戦場
29.まさかこれが噂の呪いのお手紙とやら?
「ってことで、なんか避けられてる」
ビクッ
みっちょんのその言葉に、琥珀の肩がびくりと跳ね上がりました。びくびくっ。
いけないいけない、ぼーっとしてたよっ。
琥珀はうなだれているみっちょんを見る。
ちょっぴりショックを受けているような様子。
教室の私の前の席に座って腕を組み、机に伏せているみっちょん。
そこみっちょんの席じゃないけどね。
つい先日のことがあって、琥珀が咲くんのことで頭いっぱいにしてたのに気付かれたのかと思っていたら。
「黒曜のメンツ、車が歩行者を避けるかの如く私のこと避けてくのよ。失礼すぎない?」
そうして琥珀に聞いてくるみっちょん。
握りしめた拳をドンッと机に落として、激おこプンプン丸のみっちょんがそこにはいた。
直後、キーンコーンカーンコーンと予鈴が鳴る。
「……黒曜のメンツ?」
…………咲くんじゃなくて?
黒曜の話だった!!?
咲くんの話じゃなかった……ふぅ。
琥珀は少し安心しちゃいました、バレてないのかな。
「そんな酷いことした覚えはないんだけど?どう思う琥珀?」
「黒曜のみんなのことはわかんないけど、予鈴鳴ってると思う……」
「やっば、準備しないと」