黒曜の戦場
8.おはようとは?
ここで、大切なことを思い出す琥珀ちゃん。
きっと皆々様も「どんな状況???」となっていたあの場面があったことだろう。
私も非常にあの光景は衝撃的で、衝撃的だったけれども作業をしているうちにすっかりと抜け落ちていて。
咲くんにあの謎を聞くことも忘れていた。
そして今、その『答え』が、私の目の前にある。
「……あのときのゴリゴリマッチョがムキムキマッチョの腰にしがみついていたのって……この場面の絡みを描いていたんですね……」
三日目、本日は予定されていた最終日の原稿作業の日である。
そこにはまだ今日は消えていなかった咲くんが私の席の前に立って居たので、先程背景の黒縁メガネさんに渡された原稿を咲くんにも見せていた。
「あぁ、あの時の」
「しかも立ってる方が女の子だったんですね……?」
まって、この場面くそシュールすぎない?
というかあの筋肉ムキムキマッチョ君を女の子と見立てて絡ませるのって体型的にも身長的にも無理があるんじゃ……。
なのに結構これが意外とちゃんと原稿に違和感なく描かれている。