君の気持ち嬉しかった
ウダウダ、グジグジ、家の前で30分。

なかなか決心がつかない。

もういっそのことどこかに捨てようかな。

でもバレたらマジでヤバイよな。

あー、くそっ

とりあえず押してから考えるか、、、
てかインターホンどこ?

ないじゃん!うわ、だる

「すみませーん」

小声で挨拶するが、誰も出てくる気配がない。

扉に手をかけると、動いたのでそのまま横にスライドした。

すると、扉上に呼び鈴がかかっていてそれが大きく鳴ってしまった。

「はーい」

奥から聞こえてきた声。

驚きと恐怖となんかいろんな感情でパニックになり、お返しを玄関へ放って逃げた。

後ろを振り返ることなく、必死に家まで走った。

でも渡した。

俺はちゃんと渡した。

と言い聞かせ、堂々と家に帰った。
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