パイロットは仕立て屋を甘く溺愛する
 熱くて硬いもので入口を擦られた時に思わずぎゅっと目を瞑ってしまっていた紬希に貴堂が頬を撫でてキスをする。

「せ……いちろさん」
「ん?」
 甘くて優しい声。

 その先端が濡れた紬希の秘所に当たって、ゆっくりと入ってくる。

 ゆるゆると擦られて、紬希はホッとした。
──これなら大丈夫……。

「えっと……ごめん紬希、まだ入口だ」
「え?」
 硬いものはさらに奥へと押し開いて入ってくる。

「っ……あ、ぁあっ……」
「大丈夫? 紬希? 怖かったら僕を見て」
 ぎゅっと閉じてしまっていた瞳を紬希はゆっくりと開けた。

 目の前にあるのは大好きな貴堂の顔だ。少し切なげで心配そうに紬希を覗き込んでいた。
「大丈夫です。誠一郎さん、来て?」

 煽られたようにぐっと硬いものがもっと奥まで入ってきた。
 思わずシーツをぎゅっと握ってしまった紬希の手を貴堂が外して自分の指を絡める。

 貴堂も紬希が今まで見たことのない欲情を湛えた顔をしていた。
 硬いものは紬希の狭い隘路を押し開きながら入ってくる。
< 235 / 272 >

この作品をシェア

pagetop