先輩とキス(短編)
「ごめん!待った??」
いつもしている黒のマフラーに茶色のダウン、
カッコいいジーンズ姿で現れた川瀬先輩は
制服のときとはまた違った雰囲気で
カッコよすぎて胸がキュンと締め付けられた。
「寒いね、中入ろうか。」
『はい。』
まるでカップルみたい。
緊張して私はついていくのに精一杯。
店内は暖房が効いていて、ポテトの匂いが漂っていた。
「なんか温かいもんでも飲む?」
『あ…私はいいです。』
緊張して飲みものどころじゃなかった。
先輩はホットコーヒーを頼んで、
席に座った。
向かい合って座るとさらに緊張が増した。
『あ…改めて…大学合格おめでとうございます。』
「ありがとう。」
先輩は優しく笑って答えた。
そして
「体暖まるよ。」
って先輩が頼んだコーヒーを
一口私にくれた。