相思相愛・夫婦の日常~はる♡もも編~
最凶の魔王、結城 永遠
最近の百枝の朝の日課━━━━━

「フフ…フフフ……」
鏡に映る自分を見ること。
でも、顔ではなく耳。
右耳に光る、永遠とお揃いのピアスを見ることだ。

「もーもちゃん!」
すると、永遠に後ろから抱き締められた。
これも、日課のようなものだ。

「毎日見てるね!ピアス」
「うん!だって、お揃いだし!」
「ほんと、可愛いなぁー!俺のももちゃんは!」


「━━━━━じゃあね、はるくん。大学頑張ってね!」
デパート前まで永遠が送り、名残惜しく別れる。

「昼休み、電話してね!
今日は俺、講義が一限しかないから。
あ!昼ごはん、一緒に食べよ?」
「うん!わかった!」

中に入っていく百枝を見えなくなるまで見送り、永遠も踵を返した。


講義が終わり、喫煙所で一服している永遠達。
「……るか?」
「永遠!!」
「んぁ?何?」

「んぁ?じゃねぇよ!話聞いてる?」
「聞いてない」
「……ったく…」
晋作が呆れている。

「ももちゃんに会いたい」
「は?さっきまで会ってたじゃん!
一緒に住んでんだから!」
冬樹も呆れている。

「離れたくない。ずーーーっと、くっついてたい」

「「重症だな!(笑)」」

「で?何の話?」
「だから!俺達、合コン行ってくるっつったの!
◯◯女子大だからさ!結構、レベル高いんだよ!」
「ふーん」

「で、永遠はさっきから何見てんの?」

「マンション」
「なんで?」
「引っ越すの?」

「狭い部屋を探してる。1LDKかワンルームの」

「は?なんで?」
「ももちゃんが常に俺の視界に入ってないと嫌だから。今のマンションは、視界に入らない時があるんだよなぁ」

「だったら、駅裏のマンションは?」
「あー確か!あそこ、1LDKだよな!」
「ほら、駅前だったら百枝ちゃんの駅ビルすぐ近くじゃん!大学も近いし、一石二鳥じゃね?」

「そうだな。考えてみようかな?」

「でも、結構いいマンションに住んでて、贅沢だよなぁー」
「坊っちゃんは違うな(笑)」
「いいじゃん。親父の会社を継いでやるんだから、ワガママ言っても。
そうとなったら、琢郎(たくろう)に電話しよっと!」

「あー、パパ秘書?」
「うん。
…………あ、琢郎?前話した引っ越しの件なんだけど、駅裏のマンションが1LDKなんだって!調べてみてよ?
━━━うん、うん。━━そう!早い方がいいな!
うん、よろしくね~!
…………はい、終わり!」

「「早っ!!」」
「え?え?決まったの?」

「琢郎が調べてからだけど、まぁ…来週には引っ越しできるんじゃないかな?」
「はい?百枝ちゃんの意見は?」

「はるくんに任せるって言ってくれてるから」

「「えーーーー!!!?」」
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