相思相愛・夫婦の日常~はる♡もも編~
「━━━━━ってことで、どうかな?駅裏のマンション」
「うん。私は何処でも構わないよ?
あ、でも。一つだけいいかな?」
「ん?」
「収納が充実してると嬉しいなぁー」
「あ!ももちゃん、服が多いもんね!」
「うん。ごめんね…」

その日のランチ中。
早速百枝に伝えた、永遠。
琢郎からも再度連絡があり、すぐに間取りと中の写真を送ってくれていた。

「ウォークインクローゼットがあるみたいだし、いいんじゃないかな?」
「うん!だったらいいよ?
でも、二人とはいえ狭くない?」
「狭いのがいいの!
ももちゃんと離れたくないもん!」

「なんか…はるくん、可愛い~」
「ね?だから、ここにしよ?」
「うん。でも、お義父様は?いいって?」
「親父は、こんな安いマンションに住むのか!?って驚いてたって」
「安いって……」
(十分、高いけどな……)


「あ!そうだ!
はるくん、今日ね。
夜、飲み会に誘われたの。行ってきてもいいかな?」
「え?いいけど……メンバーは?男いる?」
「ううん!大丈夫。彩也ちゃんとか、女性社員だけだから」
「わかった。また連絡してよ。迎えに行くから」
「うん、わかった!」

しかし━━━━━━
「━━━━え?男の人がいる……」
「え?なんで?」
彩也も驚いている。

倫子(りんこ)さん、どうゆうことですか!?
百枝は、男ダメって言ったじゃないですか!?
百枝の旦那、恐ろしい人だからって!」

倫子は先輩社員で、よく合コンを開いている。

「百枝ちゃんが来てくれたら、盛り上がるかなって!」
「でも、バレたら怒られます!百枝、帰ろ!」
「う、うん」

「えーー!行っちゃうの~!」
「すみません!私、既婚者なんです。
なので、帰ります!」
「私も彼氏いるし!」
百枝と彩也が、そそくさと店を出ようとする。

「ふーん。じゃあ…送るよ!」
「え?大丈夫です!旦那さんに来てもらいます!」
「遠慮しないで!」
少々強引に手を掴まれ引かれた。

「あの、離してください!」
おもいきり振り払う、百枝。
「……ってぇ…!!?」
「あ…ご、ごめんなさい…」
「百枝、謝ることないわよ!
もう大丈夫なんで!」
彩也が断りをいれ、百枝の手を引く。

そこに数人の男達が立ちはだかった。

「「え……」」
百枝と彩也は、思わず立ち止まり男達を見上げた。

「えーとぉ!百枝ちゃんと、彩也ちゃんだっけ?
仲良くしようよぉー!」
先程の男が後ろから、百枝と彩也の肩を抱いた。
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