相思相愛・夫婦の日常~はる♡もも編~
「何にしようか?」

百枝の勤務先であるショップもあるデパート内のジュエリーショップに向かい、ガラスケースを覗く二人。

「はるくんは何がいい?」
「ピアスがいい!」

「じゃあ…これは?二つ合わせると、ハートになるみたい!
あ、こっちはイニシャル入りだぁー!」

「フフ…ももちゃん、楽しそう!」
「あ、ごめんね…!つい、嬉しくて……////」

幸せそうに見ている百枝を、幸せそうに見つめる永遠。

「仲良いですね!」
ショップの従業員に声をかけられた。

「そうですか!フフ…嬉しい!」
「お二人、お似合いだし!」
「フフ…」

「あ、ピアスをお探しなんですよね?
だったら、これはどうですか?
このフープピアス、内側にメッセージ彫れるんですよ!今なら、お客様少ないからすぐに入れられるし!」

「へぇー!はるくん、これは?」
「ももちゃんが良いなら、俺は構わないよ!」

微笑む永遠に百枝も微笑んだ。


メッセージを彫っている間、二人はランチを食べる為一度店を出た。

「ももちゃん、何食べる?」
「うーん。じゃあ…屋上のテラスレストランは?
最近、暖かくなってきたし」
「ん。いいよ!」

エレベーターに向かう。
百枝を奥に立たせ、永遠は庇うように立った。
そして“寄るな”と威圧感を出すのだ。

「はるくん…」
「ん?窮屈だよね?大丈夫。あと少しで屋上だよ」
「そうじゃなくて、はるくん怖いよ?
笑って?」
百枝が見上げ、微笑んできた。

つられるように、永遠も微笑んだのだった。

屋上に着き、レストランに向かうと満席で入口のベンチに座った。
「はるくん、何食べるか決めておこうよ!」
百枝がスマホを操作し、ネットのメニューを見せながら隣に座る永遠に見せた。

「そうだね!ももちゃんが食べたいものを一緒に食べたい!」
「え?はるくんが決めて!」
「え?ももちゃんが食べたいものがいい!」
「はるくんがいつも合わせてくれるから、たまには私も合わせたい!」

「………はぁー」
「え?え?」
(も、もしかして、呆れてる……!?)

「なんで、そんな可愛いのー」
「はい?」
「ももちゃんが可愛すぎて、俺死ぬかも?」
「は?」

「ももちゃんがせっかくそう言ってくれたから、選ぶね!」
百枝のスマホ画面を覗き込む永遠の顔が、グッと近づいた。

画面を見ている永遠の横顔がキラキラしていて、思わず百枝は永遠の首に鼻を近づけた。
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