交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
プライドの高そうなお嬢様が、一流企業の面々が集まる大勢の前で騒ぐなど誰も想定しないだろう。避けられないトラブルだった。
「とにかく、これから決着をつけてくる」
「彼女に会うんですか?」
「会場で取り押さえ、永長が観月建設に連行している」
「えっ、荒牧さんを?」
吉鷹は渋い表情で頷いた。
SPかと見まがうほど屈強な永長に押さえ込まれたら、女性はおろか男性だって歯が立たないだろう。きっと戦々恐々だったに違いないが、同情する気持ちの余裕はない。
「お義母様に連絡を入れたから、まもなくここへくるだろう」
そう言っていたそばからドアをノックする音がした。
返事をする間もなく茉莉花の母親が入ってくる。
「茉莉花! 大丈夫なの!?」
「お義母様、申し訳ありません。一度ならず二度までも、茉莉花さんをこのような目に遭わせてしまい……」