交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

茉莉花の口を封じ込め、先を続ける。


「俺はキミを妻として迎え入れようと本気で思っているし、そのためにふたりの間に何万光年も空いている距離を縮めるのが目下の目標でもある。つまり名前の呼び捨てもそのために必要なステップ。そうだな、これをステップ1としておこう。だからキミも俺を下の名前で呼ばなくてはならない」
「何万光年は大袈裟かと思いますし、だから下の名前で呼ぶというのは脈絡が……」


つい余計な突っ込みを入れたら、吉鷹にじろっと睨まれた。近づくのが目標なら、そういう冷めた眼差しはどうだろうか。


「ほら、茉莉花も呼べ」
「突然命令されましても……」


しかもとても偉そうである。結愛から話を聞いたままの傲慢な言い方では納得がいかない。
丁寧口調で返しているが、心の中では〝せめてもう少し優しくお願いできないの?〟と不満がひしめく。


「それじゃ譲歩してもいい。まずは〝観月様〟と呼ぶのをやめるところからだ」


吉鷹が妥協する。名字に〝さん〟付けならまだいい。
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