クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
「中山さん、地元はどこ?ご家族は?」
白石は要の為にと、いろいろ聞いてみる。

「静岡です。父は去年亡くなって…
母と妹がいます。」

「妹さんは高校生?」

「はい。今年高校2年生になりました。」

「そっか、いろいろ大変だね。
困った事があったら、僕とか要くんとかに相談してね。」

要は、紗奈の事をいろいろ聞く白石に違和感を覚え、怪訝に思う。

「白石先生、生徒のプライバシーをいろいろ聞くのは良くないですよ。」
白石に伝わるくらいの小声で軽く注意する。

「先生達は結構一緒にいる所見ますけど仲良いんですか?」

今度は松島が聞いてくる。

「要くんとは同期だからねー。
僕は仲良くしたいんだけど、彼忙しいからなかなか構ってくれなくて、今のところは飯友だよ。」

「北原先生ってプライベートが謎ですよね。
まったく生活臭を感じさせないと言うか…
彼女とかいるんですか?」
松島がまた、その質問をする。

「本当、僕もその質問は聞きたい。
三年一緒にいるけどプライベートは全然見せてくれないし、浮いた話も聞かないんだよねー。」
2人が要を見る。つられて紗奈も要に目を向ける。
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