恋がはじまる日
藤宮くん、と声を掛けようと口を開くと、ピンポンパンポン、と軽快な音がして校内放送が流れた。
『まもなく、校庭にて、キャンプファイヤーを開始いたします。着火式はこのあと四時から行います。係りの生徒は、至急校庭に集合してください。繰り返します、まもなく、……』
「美音、キャンプファイヤー始まるって」
「あ、うん。藤宮くんも行くよね?」
「いや、俺は仕事があるから」
「え?そ、…そっか」
言うが早いか藤宮くんはさっさと行ってしまった。
仕事って…さっき委員会は終わったんじゃないのかな。もしかして、私が一人だったから、無理に一緒にいてくれたんだろうか。また、迷惑掛けちゃった?
「美音、行くぞー」
「う、うん!」
椿に連れられて、私は校庭に向かった。