黒い龍は小さな華を溺愛する。

「あの、すみません」


その時突然、Demonの紅林がやってきた。


「ぁあ?なんだ?」

秋元が私を自分の膝の上に乗せる。

手を私の腰辺りに置かれるのがすごく嫌だった。


「新入りのヤツが秋元さんに話があると」


「はぁ!?今か?」


「いや、俺も止めたんですが、緊急で伝えたいことがあると……」


「緊急で?じゃあ……通せ」


「最近入ったやつは今日参加させないって言ってたが……簡単に入れていいのか?」



隣で神楽のリーダーがそう言ったのが気になった。


倉庫の入り口の方から、紅林と共に一人の男が歩いてきた。


ざわつく空気の中、視線が一斉にそちらへ向く。


私達の前にやってきたのは、フードを深く被った、背の高い男。


私の呼吸が止まった。


歩き方、背格好、雰囲気。


似ている……常盤くんに。


「お前、緊急ってなんの話だ?今楽しんでいるとこだったのに、くだんねぇ話だったらぶっ飛ばすぞ」


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