黒い龍は小さな華を溺愛する。

強くない、でも逃げ場のない優しい抱きしめ方。


常盤くんの胸に、顔が埋まる。


「……謝るな」


低く、落ち着いた声。

頭の上で、髪に触れる気配がした。


「俺が守るって決めたことだから。沙羅はなんも悪くねぇよ」


温かさに、涙が止まらなくなる。

どれくらいそうしていたかわからない。

やがて常盤くんが少しだけ体を離して、私の額に自分の額を軽く当てた。


「だから……また俺の側にいろ」


「……瑠亜さんは?」


この前瑠亜さんと話をして、あれからどうなったのかとか全然わからないままだった。


「はぁ。沙羅もひでぇよな……」


「え!?」


「俺と瑠亜をくっつけさせようとか。ありえねぇんだけど」


「……ほんと、勝手すぎたよね。常盤くんの気持ちも考えないで」


「ずっと瑠亜に距離感おかしいことされてて。何度も断ったけどやめねぇんだよ。昔から俺の事知ってるから勝手に守ってやろうって思ってるんだろうけどな……」



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