俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
『キスしてたと言っても、兄さんの意思かどうかわからないだろ。女の子のほうから一方的にしただけかもしれない』

隆成さんなりにそんなふうに私を慰めてくれた。

『一方的にキスなんてできるはずないでしょ!』

でも我を失っていた私には逆効果で、さらに取り乱してしまう。

あれはお互いに望んでしていたのだ。

駄々を捏ね続けていると、隆成さんは苛立ったように舌打ちをした。

そして強引に私の後頭部を抱き込み、顔を寄せて唇を塞いだのだ。

一瞬なにをされたのかわからず、私は唖然とした。

『一方的にキスできたけど?』

不遜な表情でささやかれ、思いっきりビンタした。

『なにするのよ!』

『いってえな。おまえができないって言うから実証してやっただけだろ』

それで私が納得すると思っていたのなら、どうかしている。

『ばか! 痴漢!』

私は大声で叫び、その場を走り去った。

ファーストキスだったのに!

しばらく思い出すだけで泣けてくる日々を過ごしたその出来事が、隆成さんを嫌いになった決定打だった。

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