俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
「――キス? したっけ?」
それなのに、隆成さんは覚えてもいなかったみたいだ。
「なんですかそれ……。ますます恨みが募るんですけど……」
あれだけ中学生の私を絶望させたのに。
「冗談だ。おまえのビンタが強烈すぎて、頬骨が折れたかと思ったしな」
「折れればよかったです」
隆成さんの腕を乱暴に振り払って背中を向けた。
まだ許していないのだと、全身でアピールする。
「あのときは悪かったよ。兄さんじゃなくて俺を見てほしくて、キスしてしまった」
「……めんどくさくなって、黙らせるためだったように思えましたけど」
「かわいくないことを言うなよ」
「かわいくなくてけっこうです」
棘を剥き出しにする私に、隆成さんは困ったように笑う。
「それで千里はまた今夜も俺に一方的なことをされるかもしれないと思って、なかなか寝室に来なかったというわけか」
「そうです」
いちいち口に出さず、空気を読んでほしい。
「安心しろ。俺はおまえが好きだと言っただろ。嫌がっているのに抱く趣味はない」
それなのに、隆成さんは覚えてもいなかったみたいだ。
「なんですかそれ……。ますます恨みが募るんですけど……」
あれだけ中学生の私を絶望させたのに。
「冗談だ。おまえのビンタが強烈すぎて、頬骨が折れたかと思ったしな」
「折れればよかったです」
隆成さんの腕を乱暴に振り払って背中を向けた。
まだ許していないのだと、全身でアピールする。
「あのときは悪かったよ。兄さんじゃなくて俺を見てほしくて、キスしてしまった」
「……めんどくさくなって、黙らせるためだったように思えましたけど」
「かわいくないことを言うなよ」
「かわいくなくてけっこうです」
棘を剥き出しにする私に、隆成さんは困ったように笑う。
「それで千里はまた今夜も俺に一方的なことをされるかもしれないと思って、なかなか寝室に来なかったというわけか」
「そうです」
いちいち口に出さず、空気を読んでほしい。
「安心しろ。俺はおまえが好きだと言っただろ。嫌がっているのに抱く趣味はない」