狂おしいほどに愛してる。
sideユリ



【連絡先を一件削除しました】



表示されたその言葉を見て、声が枯れるほど泣いた。


大好きだった。愛していた。


だからこそ、もう耐えられなかった。


もう、終わりにしよう。



そう言えた自分を、たくさん褒めてあげたい。


頑張ったね。つらかったね。苦しかったね。


両腕で身体を抱きしめ、真っ暗な部屋で枕を濡らす。


この涙が枯れる頃には、また新しい一歩を踏み出したい。


だからこそ、今だけは思い切り泣かせてほしい。



「チハヤっ……」



最後に愛しい人の名前を呼べて、良かった。


この先も一生、私は彼だけを愛している。



end


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