大人ってズルい
ダイアナはそう言い、ニコリと微笑む。イザベラの胸の中にある気持ちについてダイアナはそれ以上は触れず、イザベラはモヤモヤした気持ちを覚えながらクッキーを口に入れた。



それから二週間ほど経った。イザベラはダイアナに言われた言葉を考えながら、授業を受け、レオンの特別授業に挑んでいた。だが、考えれば考えるほど胸の高鳴りは激しくなっていく。

「うん、前よりコントロールできてるね。すごいよ!」

放課後、夕陽に照らされてオレンジに染まっている教室でイザベラは魔力を必死で抑えながら魔法を使う。だが、レオンに褒められて頭に触れられた瞬間に気持ちが高ぶり、ガラスが割れてしまう。

「あっ、すみません!」

「気にしないで。そろそろ少し休憩しようか」

レオンにブレスレットをつけられ、イザベラは小さく「はい」と言いながら頷く。この気持ちと向き合えば向き合うほど、魔力がコントロールできなくなっているような気がしていた。

(もしも、先生を傷付けてしまったらどうしよう……)
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