総長様は可愛い姫を死ぬほど甘く溺愛したい。
「俺とずっと一緒に、生きてほしい」
俺の言葉に桜十葉は嬉しそうに頬を緩めて笑った。
太陽のように明るいその笑顔を、俺だけが守っていきたい。暗闇の中で生きていた俺を明るい太陽のもとに連れ出してくれた君。
君のどこが好きなのか、と聞かれたら多分返答に困ってしまうだろう。
だって俺は、桜十葉の全部が愛おしいと思ってしまうから。
「もちろんだよ、裕翔くん」
初恋は叶わないと言うけれど、俺は今、初めて好きになった人のすぐ近くに居る。
桜十葉の近くで桜十葉を幸せに出来るのなら、俺は全てを捨てたっていい。
だけど君は、そんなことを俺がしようものなら絶対に止めるから。
だから俺はKOKUDOの仲間たちも、坂口組も、大事な友達も全て持って、桜十葉と生きていく。
俺の冷えきっていた心を温かく包み込んでくれる君が、この世界にたった一人しかいないってことに気づけたこと。
それだけで、俺の世界の色は、百八十度変わってしまったんだ。
これからはもう、泣かせないから。
桜十葉と一緒に、幸せになりたいから。
狂ったレベルの俺の愛を、全て受け入れてほしい。
だから、ね?
俺は君を骨の髄まで溺愛したい────。
『総長様は可愛い姫を死ぬほど甘く溺愛したい。』Fin.