身代わり少女は主人を慕う
私は、夜になるのを待って、庭に降り立った。

見つかる前に逃げてしまえば、人買いにも売られずに済む。

そして、足音を忍ばせて、庭からの出口を探す。

ああ、あそこだ。

あそこに裏口がある。

急いで足を一歩前に出した時だ。


ガラララン!


庭に仕込まれていた、鈴に引っかかってしまった。

「誰だ!」

あっと言う間に、使用人達が集まっている。

「盗人か!?」

まずい。

このままじゃ、盗人にされちゃうよおおお!


「音羽!」

将吾様だって、一声で分かった。

「将吾様、お帰りなさいませ。」

使用人達が、ペコペコ頭を下げだす。

「音羽、わざわざ庭に出てまでに出迎え、嬉しいぞ。」

「はい……」

小さな声で返事をしたけれど、使用人の人達は、誰一人疑いもせず、帰って行く。

これがお嬢様効果!?

すごい。
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