身代わり少女は主人を慕う
「ところで。」

体が飛び上がる程、私は驚いた。

「何をしていたのかな。こんなところで。」

振り返ると、あの笑顔が。

綺麗な顔だから、余計怖い。

「あっ……えっと……」

まさか、逃げようとしていたなんて、言えない。

「……散歩。そう散歩です。」

「へえ。こんな夜中に?」


ひぃ~~。

やっぱり、その笑顔が怖い。

だけどバレたら、人買いに売られそう。


「まあ、いい。ちょっとそこに座ろうか。」

「えっ?」

指を指された方向を見ると、座る場所があった。

「あっ、はい。」

私が座った後、隣に将吾様が座る。

長さが短いせいか、将吾様は半分しか座っていない。

私は、ちょっと横にお尻をずらした。

「ありがとう。」

そう言って、近づいてきた将吾様から、いい匂いがしてきて、一瞬ドキッとした。
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