眠りにつくまで







夜中の授乳後

「ふーっ…」

大きく息を吐いた光里がそっと寝室を出ようとする。

「光里?」
「ごめん…起こしたね」
「かまわない。どうした?」
「…ホットミルク」
「ん」

俺は毛布を持ち起き上がると光里を包んで抱き上げる。そして彼女をリビングのソファーに横にすると

「メープルシロップだけでいい?きなこも?」
「…どっちも」
「ん、目を閉じて待ってて」
「ありがと…」

光里と母さんの作り方が合わさったホットミルクを俺が作る。3時間おきに起きて授乳してからすぐに横になって眠ることもあれば、小腹がすいたり喉が渇いたり目がさえたり…光里の24時間のバランスは今はとても不規則だ。苛立ちを見せたり、聖斗のフガフガという小さな声に反応せず寝続けることがないことが不思議なほどだ。なので、俺は出来るところで光里を甘やかす。
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