眠りにつくまで






真っ直ぐ部屋に帰り、トーストを焼きながらホットミルクを作る。

朝は水を一杯飲むだけで樹のところへ行った。特に食べたいとお腹がすいたわけではないが、来月3日を元気に迎えるために倒れないように食べる。

食べ終わると簡単に部屋を掃除してからベッドに入る。このところの寝不足は危険だ。夜はネガティブな思考に陥りやすいから余計に眠れないのではないか。体を保つため今日は昼間に寝てみよう。

‘まだ来てるの?’
‘もう来なくていいって何度も言ってるのに’
‘4年付き合っただけの人、一緒に暮らしていたわけでもないのに…もうお兄ちゃんも忘れてるわよ、きっと’

まとわりつく声を振り払うようにバッと掛け布団を退けて目覚める。何時?3時間寝たか…良かった…とりあえず少し眠った。明日日曜日もこの方法で…こういう週末を4回過ごせば、また3日を迎えることができる。

眠れない不安も、とにかく日々が過ごせる程度に眠れば大丈夫…という考えに置き換える。また会えるよ、樹。
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