超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


「乃~愛。もう焼けるぞ?」

 優しい声でそう言ってくれる王河の姿に、思わず新婚生活を妄想してしまう。

 もし王河がダンナさんだったら、こんな風に朝ごはんを作ってくれたりするのかな?

 さっき、『もう少ししたら、起こしに行こうと思ってたところだ』って言っていたから、優しい声で起こしてくれたりするのかな?

 そうなったら、どんなに幸せなんだろう。

 信じられないくらいうらやましいその妄想に、ポッと頬が赤くなったとき、ハッとあることに気が付いた。

 あれ? あたし、まだパジャマのままじゃない!?

 しかも、顔だってまだ洗っていないし……。

 って、イヤーーッ!

 こんな姿を王河に見られちゃった!!

 恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしいっ。

 急いでバタンとリビングのドアを閉めて、洗面所にかけこんだ。

 うー。王河にパジャマ姿を見られちゃったよ。

 恥ずかしい……。

 洗面所とお手洗いに行ったあと、部屋でルームウェアに着替えて、1階の様子を窺いながら、リビングのドアをそっと開けた。

 王河ってまだいるのかな?

 それとも、もう帰っちゃったかな?
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