超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


「……乃愛、今まで学校でキスしたことある?」

 少しだけあたしを離して、王河が聞いた。

「えっ!? ないよっ」

 な、な、なんでそんなことを聞くんだろう?

 顔も体もボワッと熱くなる。

「そっか。じゃあ……」

 と王河はうれしそうに言って、ツンツンとあたしの頬をつついた。

「乃愛の初めて、また俺がもらったな」

「……え?」

「乃愛の“初めての学校でのキス”」

「……っ」

 も、もぉ、王河っ。

 そんな恥ずかしいことを言わないでよ。

 カーッとさっきよりも全身が熱くなり、あたしは頬を両手で押さえた。

「こんなかわいい乃愛を見るのも、俺だけだから」

「えっ?」

「他の男には見せんなよ」

「……王河?」

「乃愛は、“俺だけの乃愛”なんだから」
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