超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


「え?」

「そのこと、絶対、忘れんなよ」

 あたしの頭をサラリと撫でて、それから王河は立ち上がった。

「このまま乃愛と一緒にいたいけど、俺、今からちょっとハワイに行ってくる」

「ハ、ハワイッ!? えっ、なんで?学校は!?」

 思ってもみなかった地名が出てきて、思わず大声で叫んでしまった。

「もう夏休みだろ。だから、写真集とカレンダーの撮影。……っと、やべぇ。マジで時間がないかも」

 ほんの少し焦った顔をして、王河は左手をあげて、ドアを開けた。

「サボらせてごめんな、乃愛。じゃあ、また連絡する」

 って王河、ほんと、いったいなんのために学校に来たの?

 ひとり呆然と、王河が出て行ったドアを見上げる。

 そういえば、あたし、王河に聞けなかった。

 あたしのことを、ちょっとくらいは好きかどうか。

 告白をスルーされたから、フラれたのはわかっているつもりだけど……。

 でも、またキスをしてくれたし。

 王河、あたしのことをどう思ってるんだろう?

 あたし、王河のことが全くわからなくなってきちゃったよ。
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