超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


 

でも、『王河くんは偉いわね~』って感心されると、ちょっとというか、かなりの罪悪感がある。

 本当は乃愛の誕生日をお祝いして、それから告白をするために来たんです。

 だから宿題や勉強をする気なんてサラサラないんです。

 ごめんなさい、と心の中で乃愛のお母さんにひたすら謝る。
 
『王河くんは、テレビや映画、CMでもあんなに大活躍してるのに、お勉強もちゃんとしたいなんて、本当にすごいわ~。乃愛なんていつもごろごろしちゃって、困ったものよ~』

 と、陽気にしゃべる乃愛のお母さんのあとをついて、階段を上がった。

 ――コンコン。

 ノックの音に、

『はーい』

 と間延びした、乃愛のかわいい声が聞こえた。

 久しぶりに会えると思うと、胸が高鳴る。

 緊張とドキドキで、思わずギュッとシャツを握った。

『乃愛、お客様。王河くんが来てくれたわよ』

 乃愛のお母さんが、乃愛の部屋のドアを開ける。

 やっと乃愛に会える。すげぇうれしい!

 そう思った次の瞬間、

『……えっ、王河っ!?』

 と言いながら、目を真ん丸にして驚く乃愛が見えた。
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