超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡
『乃愛、耳まで真っ赤』
ってことは俺、乃愛を少しはドキドキさせられたかも。
ほんの少しでも、俺のことを好きだと思ってくれているかも。
それがわかったことがうれしくて、目を細めてクスッと笑う。
乃愛のあごから指を離し、代わりに赤くなった乃愛の耳を軽く撫でた。
『かーわいい』
『……っ』
乃愛が愛しくてたまらない。
俺の言葉で、俺がしたことで、こんな反応を見せてくれることがうれしすぎる。
好きで好きでたまらなくて、でも同時にどうしようもなくなって、俺は手をキュッと強く握りしめた。
こんな乃愛をうれしいと思う反面、胸がギュッと苦しくなるような切なさも、同時にこみあげてきてしまったから。
考えてみれば、乃愛だって、もう16歳。
彼氏はいないみたいだけど……好きな男とかいるのかな?
いるとしたら……どんな男なんだろう?
キュッと目をつむった乃愛を見つめて考える。
今さっき、“ほんの少しでも、俺のことを好きだと思ってくれているかも”なんて都合のいいことを考えたけど。
こんな風に声も仕草も表情も、全部かわいい乃愛をひとりじめできる男がうらやましい。
俺がその男になれたらどんなにいいかと思いながら、口を開く。
『こんな風に真っ赤な乃愛も、すごくかわいいけど』