超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡


 じゃあちょっと仕掛けてみようかな。

 きょとんとしている乃愛をジッと見つめたまま、俺はテーブルに体を乗り出した。

『なぁ、乃愛。それ思ったの、さっき俺が乃愛を抱きしめたとき?』

 俺が抱きしめていたことを乃愛に思い出させて、それで乃愛が動揺するかを、まず確認したい。

『えっ……、あっ……、そう……かな』

 指にくるくるっと髪を巻き付け、乃愛は顔をポッと赤らめた。

 おまけに、唇をむにゅむにゅとさせている。

 ってことは、少しはドキドキして、恥ずかしがってくれているんだ。

 じゃあ、次は……。

 うつむいてモジモジしている乃愛のあごに指をかける。

 クイッと持ち上げて、至近距離から乃愛を見つめた。

『俺はそのとき、俺の腕の中にすっぽり入る乃愛はかわいいなって思ったよ』

 もっとドキドキして、もっともっと恥ずかしがってほしい。

 俺の言葉に動揺して、真っ赤になる乃愛が見たい。

 少しは俺のことを意識してくれていると確信したい。

 だから乃愛、もっと俺にドキドキしてよ。

 そう思った瞬間、

『……っ』

 と息をのんだ乃愛は、ボボボボボッという音が聞こえるかと思うくらいの勢いで、さっきまで以上に真っ赤になった。

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