【完】総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ
「叶兎〜、胡桃ちゃんのメイド服とか見たくないの?」
『ちょ、春流くん?!何言って……』
唐突に爆弾を投下されて、私は思わず声をひっくり返した。
何で私がメイド服を着る前提で話が進んでるの……!?
さっきまで心底興味なさそうにそっぽを向いていた叶兎くんが、春流くんのその言葉を聞いた瞬間、ピクッと反応してこちらを振り向いた。
そして私の方をじーっと見つめてくる。
え?何この間。
「……アリかも」
ちょっとちょっと、
アリかも。じゃないよ叶兎くん。
「じゃあついでに猫耳としっぽも付けちゃう!」
「うわ、絶対似合うよそれ」
心音ちゃんが、これならいける!!と確信したかのように追い討ちをかけると、隣にいた瑠奈ちゃんまで参戦してきた。
転校してきて最初に出来た友達の心音ちゃんと瑠奈ちゃんには叶兎くんと付き合う事になった事を報告したから、二人の思考回路は完全にそっちへ一直線だ。
「アリ。賛成」