キミの愛情120%



「……り、リナね、マルとチョコちゃんが好きなの。大好きなの」



ふたりが目を見開いた。

そして予想外のことを言われたという顔をして、顔を見合わせる。

それから、嬉しそうにあははと笑った。


「どしたの、いきなり」

「とっくの昔に知ってるわよ」


その姿を見て、心の中で何かが溶けていくのを感じた。


そうだ。ふたりはいつも、笑い飛ばしてくれるんだ。

リナが思いつめてたことなんか、ちっともたいしたことないんだって顔をして。


『まーた落ち込んでんの? クラスの女子に“ぶりっ子”って言われた? そんなん言わせとけばいいんだよ。里菜は可愛いんだから自信持ちなよ』

『“一人になるのが怖い”って、バッカみたい。あんた、ほんとは独りじゃないでしょ。あたしたちがいるんだから、何も怖くないでしょ?』


中学の頃にかけてくれたふたりの言葉が、今のリナを後押しするみたいに頭の奥で響いた。




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