キミの愛情120%
「ねえ、ここ見てもいーい?」
「うん」
さりげなく腕を引いてボディタッチしながら、店の中へ入る。
「あ、このスカート可愛い〜」
適当に店内を歩いて目についた2着を手に取って、長谷部くんに見せた。
「どっちがいいかなー?」
上品なデザインのマーメイドスカートと、黒いフェイクレザーのミニスカート。
「……んー」
長谷部くんはふたつを見比べると、困ったようにへらっと笑った。
「岸本さんなら、どっちも似合うと思うよ」
「………そ、うかなぁ〜〜?えへへ、嬉しー」
……うーん。そっかそっか。
これは選べなかったかあ。わかるよ、リナもどっちも可愛くて選べないこといっぱいあるから!
「あ、じゃあこれはー?」
その後も何度か長谷部くんの意見を聞いてみたけど、答えはぜんぶ「どっちもいいと思うよ」とか「岸本さんなら何着ても可愛いよ」とかだった。